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えほん制作日記 選考会のようす
皆さまからの“たいせつなこと。”「くらしえほんキャンペーン2022」の入賞3作品が決定しました。
皆さまからのたくさんのエピソードありがとうございました!

2023年1月に「くらしえほん」事務局スタッフによる熱い議論を経て、まずは最終8作品を選出しました。

家族の温かい想い出、思わず笑顔になる出来事、なんだか心がじんわりする話、本当にたくさんの“人を想う”エピソードが寄せられました。

最終選考ではクラシエ社員とたんぽぽメンバーの皆さま、総勢500名以上の投票により、今年も3つの優秀賞作品が決定しました!

取材のようす
おもいやりのはな
原作者 えちゅママ さん
原作者 えちゅママ さん
えちゅママさんは4歳と2歳のお子さんのお母さん。このエピソードは4歳の娘さんを幼稚園へ送り迎えしているときのおはなしです。
明るく好奇心旺盛な娘さんのさなちゃんは、お花が好きで歩いているときに見つけるとお母さんとお話しするのだそう。このエピソードも綺麗な鉢植えを並べているお宅の前を通った時のものです。

さなちゃんは、人見知りもなく周りの方にあいさつやコミュニケーションをとる活発な女の子で、えちゅママさんも驚くくらい地域の方と色々とお話をしているとのことでした。その中でさなちゃんの声がけが、人との繋がりを結んだ様子について、取材を通して追体験のように感じることができ、優しさが繋ぐ偶然があるのだなと感銘を受けました。

文章や絵を描くことが好きなえちゅママさんは、お子さんたちにオリジナルの本を作って日常の中で遊びを発案するなど想像力豊かでクリエイティブな方でした。
取材では、お子さん2人も一緒にお話を伺いました。エピソードそのままの元気で和やかな姉弟の様子に事務局一同、ほっこりするとともに、早く完成した絵本を届けて読んでほしい!と強く感じました。
イラストレーター 紙野夏紀 さん
イラストレーター 紙野夏紀 さん
とてもかわいらしいお話ですね。私も花を育てるのが好きで水やりをしていると、通る人に声をかけられることがあります。何の花?と尋ねられることもあって、とても身近に感じるお話でした。
小さな子の目に映る景色を想像しながら絵を描くのが楽しかったです。ページをめくるたびに構図に変化をつけるように意識しました。
写真
おつきさま みえるかな
原作者 中本真琴 さん
原作者 中本真琴 さん
このエピソードは、お仕事で1年のうち半分の間、モンゴルに滞在するママと4歳のはるきくんのおはなし。

海外滞在中は、毎晩、息子さんのはるきくんとテレビ電話をつないでその日の出来事やモンゴルのことをお話しするそうです。ママとお話し中は、元気なはるきくんも電話が終わるとパパの前で泣いてしまったり、ママがいない寂しさを隠し切れなくなってしまうとのこと。

モンゴルの教育の向上や発展のための仕事をされている中本さんの「はるきくんが大きくなるころに、今より少しでも優しい世界になってほしい、次世代に残していきたい」という想いを伺い、事務局一同胸がいっぱいになりました。
葛藤もある中、家族と離れてお仕事に取り組む中本さんの強さと優しさと中本さんやはるきくんに寄り添う旦那さんとのご家族の絆を感じた取材でした。

日常の中の大切な瞬間を残したいという気持ちがきっかけで、ご応募いただいたこのエピソードが絵本になり、お届けするのが楽しみです。
イラストレーター 泉谷サラ さん
イラストレーター 泉谷サラ さん
お話をいただいて、まず今回のストーリーを読ませていただいた時に素直に温かな気持ちが心に溢れてきて、胸がいっぱいになりました。原作者さんご家族に思いを馳せながら製作できた時間はとても幸せなものでした。
物語の中にある静かで美しい感情のひとつひとつが、お月さまの優しい輝きと重なって、心の奥まで癒されました。
写真
おじいさんのあおいスクーター
原作者 フクロウの昼ごはん さん
原作者 フクロウの昼ごはん さん
今回、作品を応募いただいたときは、わかりやすく青い自転車としていましたが、実際は「ラビットスクーター」という戦後まもなく日本各地で活躍していたスクーターにまつわるエピソードです。
作者のフクロウの昼ごはんさんは、車やバイクなどの乗り物が大好きで、自分でカスタマイズしたり、手を加えて直すことが大好きという乗り物愛に溢れた方でした。
よく遊びに行っていた街の町家の一角にずっと置いてある、青いスクーターが気になっていたところ、住人の家族にお話を聞くことができ、おじいさんの形見であること、壊れてはいるが、おじいさんがこのスクーターで配置薬の仕事をしていたという思い出もありなかなか捨てられないことを知り、修理することを打診したそうです。

とても古いものだったため1年半以上(!)も修理にかかってしまったそうですが、動くようになり、元の持ち主の奥様であるおばあさんや、娘さん、お孫さんに見せに行ったところとても喜んでくださり、また、近所の方まで集まって、当時の思い出話に花を咲かせたとのことです。

物を大切にする気持ちが人の心をつなぎ、おばあさんや娘さんだけでなく、近所の方など地域の方々の思い出のシーンを掘り起こし、共有できることは、とてもかけがえのないものだと感じました。このエピソードが、絵本になってお届けするのがとても楽しみです。
イラストレーター いざわ直子 さん
イラストレーター いざわ直子 さん
このお話の舞台が奈良だと聞いて、奈良に住んでいる私は不思議なご縁を感じました。時々古い町並みを散策することもあり、お話の中に出てくる皆さんに出会ったことがあるような親近感がわきました。そして、今は製造されていないという、青いスクーターにもとても魅かれました。
ものを大切にすることの大変さや楽しさ、そこから生まれる懐かしい、嬉しい気持ち。
そんな素敵なストーリーの絵を描くことができて、とても幸せに思います。
写真
えほん進呈のようす
2023年7月に完成した絵本を受賞者の方々へ贈呈式を行いました。
今年も、受賞者様の元へ直接お届けし、完成された絵本を贈呈しました。
おつきさま、みえるかな(中本真琴 さん)
おつきさま、みえるかな(中本真琴 さん)
今回の贈呈式は、受賞者様ご自宅で、中本さんご家族みんなで迎えてくださいました。特にこのエピソードの主人公でもある息子さんのはるき君は、とてもわくわく興奮した様子で箱を抱え、絵本を一緒に開き、タイトルを大きな声で読み上げ、受賞者の中本さん(お母さん)の読み聞かせを楽しんでいました。
中本さんは、テレビ電話の様子や陸橋の上からおつきさまは一つだよと話したこと、空港で再会するときに抱きしめてぐるぐるしている様子のイラスト一つ一つを丁寧に読み込んでくださいました。「こういった家族の中の話は、日々の暮らしの中でいつか忘れてしまうかもしれないけれどこうして絵本になって手元に置いておくことができればずっと覚えていられるし、大切にできる」と、笑顔で話してくださり、事務局一同、家族のエピソードが絵本という形になりお届けできたことをとても嬉しく感じました。
おもいやりのはな(えちゅママ さん)
えちゅママさんへの贈呈式では、取材時同様、さなちゃん・そうまくんも同席し一緒に完成した絵本をお渡しできました。取材時より少し大きくなった2人と一緒に、じっくり読んでいただき、さなちゃん・そうまくんが主人公として描かれていることやお花の鮮やかな色彩のイラストがきれいでとても嬉しいです!孫の代まで丁寧に保管します!と感激していただきました。
また、さなちゃんが、通っている幼稚園の先生にくらしえほんに受賞したことを伝えると、幼稚園の園長先生や職員さんみんなに伝わり、とても喜んでくださり、実際の絵本の完成を楽しみにしているとのこと。
えちゅママさんとさなちゃんたちの心をつなぐあたたかいお話が、家族だけでなく幼稚園や他のお子さんたちにも共有され広がっていくことに触れ、事務局としても絵本を贈呈できたことを良かったと感じました。
おもいやりのはな(えちゅママ さん)
おじいさんの青いスクーター(フクロウの昼ごはん さん)
おじいさんの青いスクーター(フクロウの昼ごはん さん)
このエピソードの絵本化にあたっては、イラストレーターのいざわさんも舞台となった奈良県のご出身ということもあり、街並みや人々の様子をまるで当時のそのままのようにいきいきと描いてくださったこともあり、最初のページを広げた時に「本当にこんな感じでした」とフクロウの昼ごはんさんがしみじみとされていました。
フクロウの昼ごはんさんは、現在、お仕事はリタイアされ、好きな車などの修理だけでなく、地域おこし協力隊の活動やご家族との旅行など精力的に生活を楽しんでいるとのことで、絵本の完成を喜んでくださいました。
スクーターを持っていたご家族にも完成した絵本を見せることができたらいいなとおっしゃっていましたので、この青いスクーターを通して、つながったさまざまなご縁が、時を経て絵本となりさらに広がっていくことを事務局一同も願いつつ、人の想いと温かいつながりを感じた贈呈式となりました。
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前回のえほん制作日記
皆さまからのたくさんのエピソードありがとうございました!

2023年1月に「くらしえほん」事務局スタッフによる熱い議論を経て、まずは最終8作品を選出しました。

家族の温かい想い出、思わず笑顔になる出来事、なんだか心がじんわりする話、本当にたくさんの“人を想う”エピソードが寄せられました。

最終選考ではクラシエ社員とたんぽぽメンバーの皆さま、総勢500名以上の投票により、今年も3つの優秀賞作品が決定しました!
おもいやりのはな
えちゅママさんは4歳と2歳のお子さんのお母さん。このエピソードは4歳の娘さんを幼稚園へ送り迎えしているときのおはなしです。
明るく好奇心旺盛な娘さんのさなちゃんは、お花が好きで歩いているときに見つけるとお母さんとお話しするのだそう。このエピソードも綺麗な鉢植えを並べているお宅の前を通った時のものです。

さなちゃんは、人見知りもなく周りの方にあいさつやコミュニケーションをとる活発な女の子で、えちゅママさんも驚くくらい地域の方と色々とお話をしているとのことでした。その中でさなちゃんの声がけが、人との繋がりを結んだ様子について、取材を通して追体験のように感じることができ、優しさが繋ぐ偶然があるのだなと感銘を受けました。

文章や絵を描くことが好きなえちゅママさんは、お子さんたちにオリジナルの本を作って日常の中で遊びを発案するなど想像力豊かでクリエイティブな方でした。
取材では、お子さん2人も一緒にお話を伺いました。エピソードそのままの元気で和やかな姉弟の様子に事務局一同、ほっこりするとともに、早く完成した絵本を届けて読んでほしい!と強く感じました。

とてもかわいらしいお話ですね。私も花を育てるのが好きで水やりをしていると、通る人に声をかけられることがあります。何の花?と尋ねられることもあって、とても身近に感じるお話でした。
小さな子の目に映る景色を想像しながら絵を描くのが楽しかったです。ページをめくるたびに構図に変化をつけるように意識しました。
おつきさま みえるかな
このエピソードは、お仕事で1年のうち半分の間、モンゴルに滞在するママと4歳のはるきくんのおはなし。

海外滞在中は、毎晩、息子さんのはるきくんとテレビ電話をつないでその日の出来事やモンゴルのことをお話しするそうです。ママとお話し中は、元気なはるきくんも電話が終わるとパパの前で泣いてしまったり、ママがいない寂しさを隠し切れなくなってしまうとのこと。

モンゴルの教育の向上や発展のための仕事をされている中本さんの「はるきくんが大きくなるころに、今より少しでも優しい世界になってほしい、次世代に残していきたい」という想いを伺い、事務局一同胸がいっぱいになりました。
葛藤もある中、家族と離れてお仕事に取り組む中本さんの強さと優しさと中本さんやはるきくんに寄り添う旦那さんとのご家族の絆を感じた取材でした。

日常の中の大切な瞬間を残したいという気持ちがきっかけで、ご応募いただいたこのエピソードが絵本になり、お届けするのが楽しみです。

お話をいただいて、まず今回のストーリーを読ませていただいた時に素直に温かな気持ちが心に溢れてきて、胸がいっぱいになりました。原作者さんご家族に思いを馳せながら製作できた時間はとても幸せなものでした。
物語の中にある静かで美しい感情のひとつひとつが、お月さまの優しい輝きと重なって、心の奥まで癒されました。
おじいさんのあおいスクーター
今回、作品を応募いただいたときは、わかりやすく青い自転車としていましたが、実際は「ラビットスクーター」という戦後まもなく日本各地で活躍していたスクーターにまつわるエピソードです。
作者のフクロウの昼ごはんさんは、車やバイクなどの乗り物が大好きで、自分でカスタマイズしたり、手を加えて直すことが大好きという乗り物愛に溢れた方でした。
よく遊びに行っていた街の町家の一角にずっと置いてある、青いスクーターが気になっていたところ、住人の家族にお話を聞くことができ、おじいさんの形見であること、壊れてはいるが、おじいさんがこのスクーターで配置薬の仕事をしていたという思い出もありなかなか捨てられないことを知り、修理することを打診したそうです。

とても古いものだったため1年半以上(!)も修理にかかってしまったそうですが、動くようになり、元の持ち主の奥様であるおばあさんや、娘さん、お孫さんに見せに行ったところとても喜んでくださり、また、近所の方まで集まって、当時の思い出話に花を咲かせたとのことです。

物を大切にする気持ちが人の心をつなぎ、おばあさんや娘さんだけでなく、近所の方など地域の方々の思い出のシーンを掘り起こし、共有できることは、とてもかけがえのないものだと感じました。このエピソードが、絵本になってお届けするのがとても楽しみです。

このお話の舞台が奈良だと聞いて、奈良に住んでいる私は不思議なご縁を感じました。時々古い町並みを散策することもあり、お話の中に出てくる皆さんに出会ったことがあるような親近感がわきました。そして、今は製造されていないという、青いスクーターにもとても魅かれました。
ものを大切にすることの大変さや楽しさ、そこから生まれる懐かしい、嬉しい気持ち。
そんな素敵なストーリーの絵を描くことができて、とても幸せに思います。
2023年7月に完成した絵本を受賞者の方々へ贈呈式を行いました。
今年も、受賞者様の元へ直接お届けし、完成された絵本を贈呈しました。
おつきさま、みえるかな(中本真琴 さん)
今回の贈呈式は、受賞者様ご自宅で、中本さんご家族みんなで迎えてくださいました。特にこのエピソードの主人公でもある息子さんのはるき君は、とてもわくわく興奮した様子で箱を抱え、絵本を一緒に開き、タイトルを大きな声で読み上げ、受賞者の中本さん(お母さん)の読み聞かせを楽しんでいました。
中本さんは、テレビ電話の様子や陸橋の上からおつきさまは一つだよと話したこと、空港で再会するときに抱きしめてぐるぐるしている様子のイラスト一つ一つを丁寧に読み込んでくださいました。「こういった家族の中の話は、日々の暮らしの中でいつか忘れてしまうかもしれないけれどこうして絵本になって手元に置いておくことができればずっと覚えていられるし、大切にできる」と、笑顔で話してくださり、事務局一同、家族のエピソードが絵本という形になりお届けできたことをとても嬉しく感じました。

おもいやりのはな(えちゅママ さん)
えちゅママさんへの贈呈式では、取材時同様、さなちゃん・そうまくんも同席し一緒に完成した絵本をお渡しできました。取材時より少し大きくなった2人と一緒に、じっくり読んでいただき、さなちゃん・そうまくんが主人公として描かれていることやお花の鮮やかな色彩のイラストがきれいでとても嬉しいです!孫の代まで丁寧に保管します!と感激していただきました。
また、さなちゃんが、通っている幼稚園の先生にくらしえほんに受賞したことを伝えると、幼稚園の園長先生や職員さんみんなに伝わり、とても喜んでくださり、実際の絵本の完成を楽しみにしているとのこと。
えちゅママさんとさなちゃんたちの心をつなぐあたたかいお話が、家族だけでなく幼稚園や他のお子さんたちにも共有され広がっていくことに触れ、事務局としても絵本を贈呈できたことを良かったと感じました。

おじいさんの青いスクーター(フクロウの昼ごはん さん)
このエピソードの絵本化にあたっては、イラストレーターのいざわさんも舞台となった奈良県のご出身ということもあり、街並みや人々の様子をまるで当時のそのままのようにいきいきと描いてくださったこともあり、最初のページを広げた時に「本当にこんな感じでした」とフクロウの昼ごはんさんがしみじみとされていました。
フクロウの昼ごはんさんは、現在、お仕事はリタイアされ、好きな車などの修理だけでなく、地域おこし協力隊の活動やご家族との旅行など精力的に生活を楽しんでいるとのことで、絵本の完成を喜んでくださいました。
スクーターを持っていたご家族にも完成した絵本を見せることができたらいいなとおっしゃっていましたので、この青いスクーターを通して、つながったさまざまなご縁が、時を経て絵本となりさらに広がっていくことを事務局一同も願いつつ、人の想いと温かいつながりを感じた贈呈式となりました。